不動産の共有制度の見直し
2025年07月14日
令和5年民法改正で変わる!不動産の共有制度の見直し
こんにちは。ネオホームズの石川です。
近年、不動産の「共有」に関する問題が大きくクローズアップされています。特に、共有者の一人が亡くなったり、連絡が取れなくなったりすることで、不動産の利用や売却が全く進まないケースが増えています。
例えば、兄妹3人で相続した実家の土地を、駐車場として貸したいと考えた長男。しかし次男は遠方に住んでいて音信不通。三男は賛成でも、全員の同意が取れず話が進まない・・・。そんなケースは珍しくありません。
こうした問題の背景には、「共有者全員の同意が必要」という、従来の民法のルールがありました。共有者が1人でも反対したり、行方不明だったりすると、不動産の利用や処分が止まってしまうのです。
これでは、公共事業や民間取引にも支障が出ます。そこで、令和5年4月1日に民法が改正され、共有物に関する制度が大きく見直されました。ポイントは以下の3つです。
①過半数の同意で利用が可能に
従来は共有物の利用には原則全員の同意が必要でしたが、改正後は「共有者の持分価格の過半数」で利用方法を決められるようになりました。例えば、先ほどの兄弟の例でも、長男と三男の合計が過半数を超えれば、駐車場として貸すことが可能になります。
ただし、売却などの処分行為はこれまで通り全員の同意が必要ですので注意が必要です。
②行方不明共有者への対応が整備
行方不明の共有者がいて意思決定ができない場合、家庭裁判所に申し立てをすれば、不在者の持ち分を除外して決議できる仕組みができました。これにより、所有者不明土地問題の解決が進むことが期待されています。
③持分の分割請求のルールを明確化
共有状態を解消するための持分分割請求についていも、裁判所が柔軟に分割方法を判断できるようルールが整備されました。例えば、土地を売却して現金で分ける「換価分割」がしやすくなるなど、共有状態から抜け出しやすくなります。
不動産を共有している方は、ぜひ今回の改正を知っておいていただきたいと思います。放置していると資産が「塩漬け」状態になり、売却も活用もできないまま、相続人が増えて権利関係が複雑になる恐れがあります。
また、価値の無い山林・雑種地などの共有不動産も、昨今の豪雨による土砂災害により、管理の賠償責任が問われることもありますので、早めの対策が必要です。
もし、共有不動産でお悩みがありましたら、弊社に一度ご相談ください。ご一緒に解決策を考えましょう。
